一途愛
強くなるから
龍の停学はなくなった。

松田たちの停学もなぜかなかった。
今回は指導のみだって……。後で知ったけど
松田の父親はPTA会長で
学校への寄付金けっこうしていて かなりの
実力者らしい。

結局 強いものには巻かれた感じ。
でもいいんだ。
龍を守れたから・・・・。


帰り道 龍がクスクス笑った。

「何?」

「いや・・・姫がすごかったなって……。」

「もう~~やめて~~散々からかわれて…もうやだ~~。」

「ヤンキー乗り移ったのかと思った。」

「もう長年のイライラが爆発してとまんなかった。
もうなめられたくないとか
龍のおとうさんにも 腹が立ってた。」

龍の冷たい手を握りしめた。

「また怒られないよね?私が行って説明するよ。」

「あいつには無駄だよ。
多分さ 忙しくてもう帰ってるよ。」

「東京に連れて行くって……。」

「死んでも帰らないよ。」

「よかった……。もうあの言葉聞いて 私…
もう…絶対 龍の停学阻止しなくちゃって……。」

「ありがとう。
姫が頑張ってくれたから……
それにすごくかっこよかったし……。」

「あ~~だからもうあのことは思い出さないで。」


龍に抱きしめられた。

「この間は ごめんな。」

「あ ケンカしてたんだった……忘れてた。」私

「じゃあ 思い出すな。」

龍に強く抱きしめられて 心が温かくなった。
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