一途愛
恋心
「目が覚めた?」保健室の先生。

「あ…あ~~いたい……。」顔をおさえる。

「かなり凄いボールが顔面にあたってね。
倒れた時 頭もうって失神したの。
鼻血も出たから…おかあさんが迎えにくるから
念のためこれから病院に行ってきてね。」

「あ 先生…私 どうやって来たんですか…。」

太ってる私にはそこがとても大事だった。

「王子さまがね~~うふふ
お姫さまダッコして現れたのよ~~~。
先生も思わず うらやましかったわ。」

「え・・・もしかしたらその王子さまは……。」

「宗方くんだけど?」


もう…死んでしまいたい……。
こんな…体を…宗方に抱きあげられたって…
ひどい罰ゲームで
クラス中の笑いものだっただろう。


バタン

「大関の 荷物持ってきた。どう?目覚めた?」

宗方の声

思わず布団を頭まですっぽりかぶった。


「うん。もうすぐお母さん来るから
ちょっと先生 書類職員室に持って行くから
ちょっといてくれる?」


せ……せんせ……い……

「はい。」

ドアが閉まって 宗方が近づいてくる。
心臓がドキンドキン高鳴っている。
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