一途愛
体育委員に笛を預けて
先生が向こう側を見に行った間に
こっち側では戦争のようになっていた。

「女は 大関姫を狙え。」

こんなに残ってしまったのは初めてで
奴らの顔が 鬼のようになっていた。

「いいか。とにかく俺の後に回れよ。
それくらいならできるだろ?」

意地になったボールが飛んできて
私は必死で宗方の後に逃げ込む。

怖いけど・・・・・
なんだろう

すごくすごく嬉しいのは・・・・
宗方が私を守ってくれているって…そう思えるから

夢中で宗方の後にへばりついた。

怒号が飛び交いだして
先生が慌てて戻ってくる途中だった。

靴紐がとれてそれに私が躊躇してる間に
衝撃が顔に広がって


最後に見えたのは天井だった……。


「ごめん…なさい……あたっちゃった……。」

そういうのがやっとで 意識が飛んでしまった。


宗方くん・・・
ありがとう・・・・・。

守ってもらったの 初めてだった。
今日も……最高に…幸せな日だったよ…。

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