一途愛
「俺は 人を信じない病……。
だけどおまえは俺を一瞬で……治療したんだ。」

「え・・・?」

「ルナたちを拾った時 おまえが必死でもう見た目ダメだった
白い猫を抱き上げて必死になってた姿を見て…
俺は一瞬で……心が温かくなったんだ。
頑張れ 頑張れ って助けようって一生懸命で…
だけどおまえは 俺が名前を聞く間も与えずに走り去ってしまって。
帰ってきてからめっちゃ後悔した。
だから学校でおまえに会えた時 絶対運命だって思った。」


何を…私が運命だなんて……。


「おまえと一緒にいてすごく癒された。
笑顔見て…もっともっとおまえを知りたいって思った。」

「私なんかよりずっとずうっとキレイな人が
宗方くんのこと好きって言ったら?
絶対そっちの方がいいって……私のこと捨てるでしょ。」

「おまえに信じてもらうのは大変だな…。」

宗方が苦笑した。

「だって…だって…嘘みたいなんだもん。
そっからドッキリって看板持って クラスの奴が
入ってくるんでしょ?」

「マジ…大変そうだな。」

そう言うと宗方が私の目にキスをした。


「キャ…な…何するの……。」
こんな涙でべちゃべちゃなのに……。


「おまえの涙…俺の体に入ったから……
だから…おまえを泣かせるようなことはしない。」



これは…夢?
夢なの……?
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