繋いだ手
善と出会ったころのあたしは、



その時大事にしていたモノを無くしてしまって、


とっても弱ッちくて、
ちっぽけだった…



そして、ソレを悟られないように、


善には、元気っこな、一面しか見せていなかった。


善はそんな、あたしの中の¨普通¨に


一つ、一つ、驚いて、喜んでくれて…



気付いたら、あたしが、落とした自信のかけらを


拾い集めて、両手に抱えてくれていたんだよ。




善?


あたし、善に何を残せたかな…



あたしは、善に、
優しさも
強さも
あったかさも、


たくさん、たくさん貰ったよ。



¨りおさん¨から、
¨りぃ¨になった瞬間も、¨りおちゃん¨になった瞬間も、



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