現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
その時、賑やかなアニメソングの着うたが鳴り響いた。


流依も純輝も、理緒の方へ視線をやる。


「ん?あたしの携帯~?」


服のポケットから、理緒が携帯電話を取り出した。


それを見ながら、アニメソングを着信音に設定するのは理緒しかいないと、流依と純輝は心の中で思った。


「電話だぁ!」


急いで、理緒は通話ボタンを押した。


「もしもしぃ?」


「……」


理緒が電話の相手に話し掛けても、返事は返ってこない。


「聞こえる~?」


「……」


「どうしたの?」


「……」


いくら理緒が話し掛けても、電話の相手から返事は返ってこない。


横で黙って見ていた流依と純輝も、何事かと理緒の方を見ている。
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