現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
「占い師が、まだ生きてる人間って事かい?」


「ああ。だ、だって、幽霊に逢ったなんて話…、やっぱり俺は信じられないよ…」


純輝の言葉に、三人は黙って考える様な表情をした。


そして、沈黙を破ったのは幹彦だった。


「沖本」


「ん?何だ?」


「お前の感覚が、普通なんだろうな」


幹彦の言葉に、純輝も理緒も流依も戸惑った様な表情をした。


「黒須と草壁が逢った占い師が、幽霊だと最初に言ったのは俺だ」


「ああ、そうだったね」


「そして、それは俺が事前に京極から、幽霊屋敷に本当に幽霊が居る気配を感じるという話を聞かされていたからだった」


「気配?」


流依が訝しげな目で、幹彦の方を見た。


「京極は、昔から霊感があるんだ」


まだ流依は納得していない様子だが、それ以上は何も言わなかった。
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