社長と小悪魔ハニーの年の差婚

~透真side~

「立会いすれば、よかったのに…」


「・・・立ち会いは…嫌だって美古が言うから…」



俺は栗原と分娩室近くの待合で生まれるのを待っていた。



「まぁ~3年で…終えて良かったですね。社長。性別も男の子みたいだし…女の子だったら、次は男の子だと副社長にうるさく言われる可能性大でしたから」



「いや、まだ、生まれてこの目で見ないと性別なんて分からんだろ?」



「・・・」



俺は檻の中の猛獣がうろうろとあてもなくうろつくように、歩き回り、生まれるのを今か今かと待っていた。


「社長…落ち着いて…」


既に3人の子持ちで4人目が生まれる栗原は落ち着いていた。


< 206 / 212 >

この作品をシェア

pagetop