胸の音‐大好きな人へ‐

春佳宅へ直行する勇気が萎(しぼ)んでしまったのもあって、言われるがままパンフの地図に載ってるパチンコ店に行ってみることにした。

ここからそれほど遠くない場所にあるし、春佳の自宅へ向かうのはそこに行ってからでも充分間に合う。

それに、あいつらの言ってた整形って言葉の意味も気になる。

もしかして、春佳が整形したとか?

まさかな。春佳に限ってそれはないよな?

一生懸命、人一倍コスメの研究とかしてたし……。


でも、自分の容姿にコンプレックスを抱いてる春佳の話を思い出していくにつれて、足元から血の気が抜けていく感じがした。


目的の店が近づくほどに、歩幅は広がってゆく。

その間の俺はよほどコワい顔をしてたのか、すれ違うサラリーマンとか学生がやたらチラ見してきた。

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