王子様と林檎飴
≪ 亮side ≫





倒れてゆく彩がスローモーションに見える



「あっ……おい!」





思わず声が出て一歩前へ出てしまったが






「大丈夫か?」




彩を抱きあげたのは担任の徳山だった





「すいません。こいつ上がり症のドジっ子のようで
足をくじいたというので保健室に連れて行きます。
代役はウチのクラスの長岡に頼みます。」





そう言って彩を御姫様抱っこして体育館を出て行っちまった






周りの奴らは「猫柳さんタイプだわ。超可愛い。」だの
「友達になりたいよねー!」なんてハシャいでいやがった。






「では長岡君お願い出来るかい?」






教頭が問いかけてくる








「はい」






俺に出来ないはずが無いだろう








俺が完璧にこなしたことで女たちが
黄色い声をあげたのは言うまでも無いか
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