愛花～桜～
フィリアの意見は最もだが周りの侍女は美しくみすぼらしい格好をした自分なんかよりも妃に相応しく自分は侍女の方がいいのではと思えた。
そんな心情を察したのかフィリアは侍女の一人に命じ、イヴに似合いそうな寝間着のドレスと靴、それから髪飾りなどを持ってこさせる。
衣服類は何も持ってこなかったイヴの為に用意されたもので持ってこられたドレスと装飾品の美しさにイヴはまた目眩を感じた。

「それではイヴ様、今日はお疲れでしょうから寝室に案内させて頂きます。」

ある程度イヴの着替えが終わればフィリアはそう切り出し侍女達を下がらせてイヴを連れて一番奥の部屋へと向かっていった。
奥に進むに連れてきめ細かく美しく彩られた廊下は華やかさを増し、そして突き当たりの奥の部屋はどの部屋よりも美しくバルコニーは観葉植物や桜の木など沢山の植物に彩られいた。
尚且ガラス張りで雨の日等も外に出れるようになっておりその余りの美しさにイヴは見とれていた。

「此処がイヴ様が普段生活なされる居間に御座います。お隣にあります扉から寝室に入れます。明日には他の妃の方々に挨拶をして頂きますので今日はごゆっくりお休みください」

ペコリと頭を下げて出ていったフィリアを見送ると早速寝室に入る。
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