しゃぼん玉

このジムには大学生の会員が少ない。

インストラクターには二十代の人が多かったが、会員は大人ばかり。

入会前、ナナセはてっきり同世代が多いのだろうと思っていたので、

“人見知りを直してたくましい男になりたい!”

と、息まいていたのだが、大人の会員達はグループなど作らず、思い思いにトレーニングをしていた。

タオルを首に巻いた中年男性。

会社帰りのOL。

子供を託児所に預けてからやってきた主婦など、様々な人がいた。


戸惑いつつも、ナナセがトレーニングマシンを使おうとしたとき、アイリが声をかけてきたのだ。

「あの……。今日一緒に入会しましたよね?

よかったら一緒にやりませんか?

一人じゃ心細くって……」


以来ナナセとアイリは、ジム友達となった。

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