しゃぼん玉

ミズキは、アイリを一人ぼっちにしてしまわないよう気をつけていたのだが、ナナセと会話をしていると、やはり自然に、ナナセと二人きりの空間になってしまう時がある。

いつもナナセと二人でいたことを思うと、アイリは少し寂しい気がしたけれど、悪い気持ちにはならなかった。

ただ、ミズキと笑い合いながらトレーニングをしているナナセを見ていると、嫌でも、昨夜マサヤとケンカしたことを思い出してしまう。

“ナナセ君とミズキちゃん、いいな……。

二人でジムなんて……”


アイリも以前、マサヤをジムに誘ったことがあるのだけど、

「なんで俺が?

あんなんデブが行くとこだろー?

俺、必要ねーし」

痩せた体は吐き捨てるようにそう言った。

ミズキがダイエット目当てでジムに来たわけではないことはわかっていたが、アイリは悲しい気持ちになった。

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