しゃぼん玉

マナ、シュン、メグルは、リクがいるベッド脇の、カーペット敷きの床に並んで座った。

三人は、まだ熱があって赤い顔をしているリクを、心配そうに見つめている。


それからしばらくは、現実から目を背(そむ)けるかのように、なにげない日常の話をしていたのだが、それも長くは続かず、四人の中には静けさが戻る。

そんな空気の中、メグルがうつむき加減に切り出した。

「あのさ、メイから預かった物があって……」

そう言い、二百万円が入った封筒を、そっとリクに差し出した。

リクはそれを両手で包むようににぎりしめ、

「これは……。

母さんがメイに渡した物だね……」

「メイはそのお金のことに関して何も言ってなかったけど、やっぱり、受け取りたくなかったんじゃないかな?」

メグルは自分が思ったことを口にした。

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