しゃぼん玉
リクはベッドで上半身を起こし、見舞いに来てくれたシュンやマナ、メグルと話をしていた。
メイが無事だと知ってひとまず安心したが、その後、リクはもう一つの心配事を口にした。
「こんな体調だし、バイトどうしよう……。
せっかく店長にも認めてもらえたのに、ここでサボったりしたら、店に迷惑かけちゃうよね」
「そこは安心しろ。
俺から店長に言っとくし!」
シュンはリクを安心させるために、弱った彼の肩に手のひらを乗せる。
だが、リクの表情は曇ったまま。
「風邪は気合いで治すから、バイトはすぐにでも行くつもりだったんだけど……。
もしかしたら、来週から家庭教師が来るかもしれないんだ。
さっきケータイ見たら、父さんからそういうメールが入ってて……。
バイトしてることは、父さんにも母さんにも内緒にしたままだし……。
かといって家庭教師を無視したら、また口うるさくメイとの関係に文句つけられると思うし……。
どうしよう……」
リクは、どうしてもバイトを辞めたくなかったし、家庭教師に来てもらうのも嫌だった。