Dear.U
「明日華!明日華!」
「!!!」
我に返った。
そう名前を呼ばれて
はっと気付くと
すでに焼きそばが
できあがっていた。
……私、いつのまに。
「はい。お客さんに渡してあげて」
もらった四角い容器は
ほんのり温かかった。
私はお客さんのほうを見て頭をさげた。
「すみません!」
そして顔をあげて
焼きそばを手前にだした。
「焼きそばひとつです。どうぞ」
差し出した手に
暖かくて小さな手が重なった。
「お姉ちゃん、ありがとう」
そういって
女の子は、走っていった。