witch trial
二人
啓二「大丈夫か?柚歌!」
柚歌「大丈夫…。」

柚歌は大丈夫と俺に言ってるけど、とても震えていた。

啓二「…帰ろう。」
柚歌「うん」

俺と柚歌二人並んで歩いて帰った。
俺は気付いていた…狼の足跡、そして誰かが遠くから見ていることを。

ガチャン

柚歌「一応薪はくんできたから。」
啓二「ありがとう」
柚歌「足大丈夫?」
啓二「こんなの全然大丈夫だって」
柚歌「見せて」
啓二「いいよ別にぃ」
柚歌「見せて。」
と言いながらもう柚歌はズボンの裾を捲っていた。
そして俺の足を見て立ち上がり氷を持ってきてくれた。そんなものどこにあったのだろう…
柚歌「はいっこれで冷やしてっ」
啓二「ありがとう…。―~。」

柚歌「啓二、眠たい?」
啓二「いやっ全然」

…とか言いながらもぅ目がうつろじゃん

柚歌「ベッド1つしかないから仕方ないかっ。お風呂入ってから一緒にねるよ」
啓二「///お風呂…」
柚歌「///ちょっちょと何考えてんの?お風呂は一緒じゃないから。」
啓二「べっ別にそんなこと…。そっそれより俺床で寝るからいい。」
柚歌「風邪ひいたら誰が看病するの?だから一緒にねるよ!」

結局真っ暗い部屋の中、ベッドに入った。隣で寝てて、柚歌の心臓の音が聞こえてくる。俺が意識しているから聞こえるのだろうか。柚歌は何を思っているのだろう…
背中合わせで寝ている私達。鼓動が早くなる…私が変なこと考えてるから?
いや。ただ私達は寝ているだけ。
啓二に私の鼓動が聞こえ、伝わってるかもしれない。
啓二は何を思うのかな…?

夜明けが長く感じる。
私達は今本の中に居ます。

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