△~triangle~

……《ここは君の居場所ではない》

その彼の言葉が繰り返し頭の中を廻る。

ギリギリと強く拳を握り締めたまま、噛み切る程に唇を噛み締めた。

……分かっていた事じゃないか。

……分かっていたはずじゃないか。

俯き唇を噛み締めたまま、そう何度も繰り返す。

微かな淡い期待を抱いていた自分の愚かさを呪う様に、クスクスと嘲笑を浮かべる。

「……誰にも必要とされない哀れな存在。ノラ、君も……そして僕も」

そう小さく呟いて笑うと、僕の頬を静かに涙が流れて行った。
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