△~triangle~

「……どうしたの?お腹減った?」

そう言ってシロの頭を撫でると、シロは小さく鳴いて私の手に頭を摺り寄せる。

「ご飯、用意するね」

そう言って立ち上がりキッチンへと向かうと、猫用のお皿にキャットフードを入れた。

カラカラという音にシロはすぐに反応を見せ、勢いよくキッチンへと飛んで来る。

「はい、召し上がれ」

そう言ってシロに場所を譲ると、シロはガツガツと美味しそうに餌を食べ始めた。

それを横目で見ながら、奇妙な違和感を覚える。

「あれ……クロ?」

そう言って窓際に視線を向けると、クロはまだ床の上で眠っていた。

……いつもならシロよりも食い意地張ってるのに。
< 227 / 451 >

この作品をシェア

pagetop