△~triangle~

『全部、お前のせいなんだぞ!!お前さえいなければこんな事にはならなかった!!』

次第に声を荒げる俺を、蓮は静かに見つめ続ける。

眉を顰め、微かに目を伏せる蓮を、ただ酷く責め立てる。

『お前なんて大っ嫌いだ!!お前なんて生まれて来なければよかったのに!!』

ギュッと目を瞑りそう叫んだその次の瞬間、ハッと目を見開いた。

……泣いていた。

蓮の白い頬を透明な雫が伝い、それは窓から差し込む月明かりで悲しく光る。

その悲しい雫から目を離せないまま、強く拳を握り締めた。
< 400 / 451 >

この作品をシェア

pagetop