ケンカ+理解×大好き=友情
こうしている間にも、私たちの体を焼くように照らす太陽の光は、プールの水面に当たってキラキラ輝いている。
それは、人の泳ぎや飛び込み行為で、はねたり揺れたり、様々な表情に変わった。
蒼すぎる空は、あっちゃんの話を聞いて切なくなった私とミサキの心を穏やかに明るくしてくれるよう。
それはあっちゃんも同じなのかな。
浮輪の取り合いをしている小学生男子2人を見て、あっちゃんは言った。
「大学来る前まではこんな自分にコンプレックスがあったっつーか……。男とも仲良くしといた方がいいのかなって悩んだりもしたけど。
いまは、別にどうでも良くなった!
なっちゃんとみいちゃんがいるからね。
2人と同じ学部に編入しちゃいたいくらい、この大学来て良かったって思ってる」
「……うん! 私も、あっちゃんと友達になれて良かったよ!
男とか女とか、関係ないもん!」
私はあっちゃんの左手を右手でつかんで言った。
異性を感じさせないこのぬくもりに、幸せを感じる。
ミサキも「あっ、ナルミだけズルイ! 私もやる!」と、あっちゃんの右手を力一杯にぎった。