ケンカ+理解×大好き=友情

どうしてそんなことになってるんだろう?

ユナちゃんは、何でこのタイミングであっちゃんと距離を置いたんだろう?


たくさんの疑問とともに、私たちの周りには重苦しい空気が漂う。


いつも率先して話すミサキも、今日は口数が少なかった。


それから会話も盛り上がらないまま、私たちはファミレスを出た。

「今日は店まで来てくれてありがとな。

……急かしたくないし、ユナから連絡が来るの、気長に待ってる」

私やミサキと帰る方向が違うあっちゃんは、無理矢理作ってると分かる笑顔でそう言い、帰っていった。


あっちゃんをうまく励ませなかった。

大丈夫だよ、とか、きっと連絡来るよ、とか、かける言葉が思い浮かばなかったわけじゃない。

でも、ユナちゃんのことを何も知らない私がそんなことを言っても、気休めにしかならない気がして……。


駅であっちゃんと別れてから、私とミサキはとぼとぼと帰宅した。


「ユナのやつ、どーいうつもりなんだろ……」

ミサキは何度も、そうつぶやいていた。

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