キスはおとなの呼吸のように【完】
「二年間浪人をしてはいった大学を、卒業間近になって中退している。あの会社は学生のころに立ちあげたものらしい。おそらく、それまでは大学の部室かなにかで仕事をしていたのだろう。きっとそれが軌道にのって、今年にはいってからは本格的にオフィスビルの一室を借りて営業開始という流れになったのだろう」

大上先輩は、兼田社長の経歴をざっとわたしに説明した。

「お待たせしました」

先ほどの男性店員さんの手によって、お通しとビールがテーブルに運ばれた。
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