キスはおとなの呼吸のように【完】
わたしはひとりかやのそとだが、内心胸をなでおろした。

ひとまずはわたしが一番危惧していた、カズトの嫉妬というややこしい事態にはおちいらなかった。

カズトの性格からして万が一にもないだろうが、力持ちでケンカの強い三本酒店の店主が、ダンボールをひとりで持てない先輩ととっくみあいのケンカでもしたら、それこそいちだいじだ。
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