キスはおとなの呼吸のように【完】
「なににむきになっていたんだろうな。カズトくんと兼田さんは違うのに、やつあたりもいいところだ」

今回の営業でためにためてきたストレスが酒の力により解放され、カズトのひとことで大爆発を起こした。
そんなふうにいえば理屈になるが、納得なんてできなかった。

わたしの怒りは、こどもとかおとなとか、上司とか部下とか、彼氏とか彼女とか、そういうことじゃないと思う。

なにもいえずに黙っていると大上先輩はいった。
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