キスはおとなの呼吸のように【完】
いくらビジネスだといっても、会社で働いているのは血のかよっている人間だから、そういった不義理ははたらきづらいのだという。

大上先輩は真冬の寒さを吹き飛ばすように熱弁した。
まるでここがホームのベンチのうえだということを忘れてしまっているみたい。
この営業に対する意気ごみが、ひよっこのわたしにもびしびしとつたわってくる。
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