ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「……雪ちゃんは、就職の時にはここを出て行くの?」


しがみつきながら訊いたあたしに笑みを向けた雪ちゃんが、少しだけ考えるように眉を寄せた。


「う〜ん、そうだね……。出来ればここを離れたくはないけど、この街だと学校も少ないし、そうなるかもしれないね」


「そんなの絶対に嫌!雪ちゃんがいなくなったら、寂しくて死んじゃうもん!」


「そんな事で死なないよ」


クスクスと笑う雪ちゃんが余裕そうに見えて、本当はすごく悔しくて堪らないのに……。


それ以上に大きな寂しさが込み上げて来て、鼻の奥がツンと痛くなった。


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