それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜
わたしは棚に歩み寄り手を伸ばした。
が、あと少し足りない。
うんと背伸びしても、足りない。
ううっ。
こういう時に、154センチの身長が非常に残念に思える。
その時だった。
後方からにょきにょきと手が伸びてきて、必死に背伸びしても足りなかったそのかごを、いとも簡単にその手が取ってしまった。
あわてて振り返ると、そこには背の高い生川先輩が立っていた。
「はい、どうぞ」
王子様の笑みを浮かべて、かごを差し出す。
その笑顔、反則ですってば。
耳まで赤くなるのがわかった。