カラス君と黒猫さん2



「初めて名前呼んでくれた!」

「熱出てるから、頭が上がってるんだよ」

「それでも嬉しい!」


きゃー、とカラス君に抱きつく。
うあ、とカラス君は呻く。


「須王くん須王くん須王くん」

「なあにー」

「熱出してくれてありがとう」

「うん、そうだねー」


カラス君の目が虚ろになってきてる。
あぁ、可愛い。


「おやすみ、カラス君」

「んー」


こくり、と頭が落ちるカラス君。
寝るの早い。もっと喋っていたかったけど、仕方無いか。


私も寝ようっと。

あぁ、幸せ。


こんな“ルンルン”気分で寝るのは久し振りだ。





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