恋人は王子様!?
「…裕ちゃん、ヤキモチ妬いてくれて…ありがとう」
「……菫」
「私だけが妬いたんじゃないって分かって…嬉しい」
「えっ?」
「クラスの女の子達に囲まれてる裕ちゃんに…ヤキモチ…妬きました」
「菫? お前、全然無視してたじゃないか」
「だ、だって…嫌だったから…女の子に囲まれて、嬉しそうにしてる裕ちゃんを見るのが」
「ば、馬鹿」
菫の方を向き、抱きしめ
「嬉しいわけないだろ」
「ほんと?」
顔を上げて、聞く。
「当たり前だ」
「うん」
再び、胸に顔を埋めてる。
「菫」
キスしようとしたら
「駄目!」
俺の口に手を…
俺から離れて
「帰らなきゃ」
「……」
鞄を手に取り
「ありがとうございました」
丁寧にお辞儀をして…教室から出て行った。
……
…
フッ!
くそ真面目な奴!
てか、アイツの方が小悪魔だろ!
はぁ~
*蓮見裕則side 終*