ツイテル恋、ツイテナイ恋☆
 それからは何事もなく、無事映画を観終えた。エンドロールが流れると、佐藤は先程の状況を話し出した。

「いやあ、コーヒー飲むとトイレが近くなるね。映画の時はコーヒーはやめたほうがいいな」
「びっくりしたよ。急にいなくなるから。でも間に合ってよかった」と言葉は優しくしたが、心の中は複雑だった。
 佐藤に対して、なんとも言い用のない情けなさと苛立ちでいっぱいだったのだ。
 佐藤と過ごす時間が増えれば増えるほど、理想と現実はかけ離れていく気がした。琴美が思っていた佐藤と今隣にいる佐藤は全く違う。

 外見も中身ももっと格好良ければいいのに・・・。思ってはいけないと抑えていた気持ちがあふれだしてきてしまった。
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