コルニクス

嗚咽や涙になったそれは、その場の空気を震わせ、掛け布団を濡らした。

濡れたシミにさらに涙を重ねるようにして泣いた。

涙ぐましい滑稽な劇は、幕を閉じた。

私が忘れていたわけだから、感動の再会シーンでもないし、

恋愛に発展するという展開が待っているわけでもない。

ただ、私の最下層…いや、最古層の記憶が、弾けとんで大切な思い出と化しただけ。

それだけの話。

時を経たあまりにも大きすぎる壮大な話と見せかけただけの、

たったそれだけの話。








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