コルニクス
◆NINETEEN

クロが目を覚まし、ステルラとクロとの関係が新たに発覚し、一段落。

ほっと一息つける段階で一息ついておこうと思い、クロの横たわる部屋に今、私はいる。

クロが元帥を庇って倒れたとき、元帥はクロに向かって静かに

「ご苦労だった。手当てを受けて落ち着いてから帰ってこい」

とだけ言って去っていった。

それは、クロと一緒にいられる時間が増えたことを意味していて、

嬉しい気持ちと、クロが怪我して悲しい気持ちが領土争いをしていた。

次々と昼食の準備に人が駆り出されていく中、私だけは取り残された。

本当は手伝わなくちゃいけないんだけど。

「これ、何の鍵?」

不意に切り出された話題。

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