はーとふる。
運命。


次の日の放課後、あたしたちは約束通り 北高に向かった。

北高まで歩いて20分。 ちょっと遠いけど四人ならすぐだ。

「穂乃香の彼氏って 北高1番のイケメンなんでしょ?」

「そうなの?私全然知らない(笑)」

「ハルのおばさんの方の幼なじみの翼くんと
なんとかって人と侑さんでイケメン組らしいよ(笑)」

「えーっ初耳ー!」

そんな話をしているうちに北高についた。


「侑くん、理科室の前にいるって。」

穂乃香はピンクのカバーをつけたiPhoneで慣れた手つきで
侑さんにメールを送った。


「うーん、あ! 理科室一階って書いてある!」

玲奈が指差す方向にみんなで向かった。すると…

「あ、穂乃香!」

「侑くん! ありがとう!」

「いえいえ! 初めまして。 穂乃香の彼氏の阪下侑です。」

侑さんは愛想よくあたしたちに笑顔を向けた。

「侑くん、この2人は?」

「穂乃香ちゃん!だよね? ユウから聞いてるよw 俺、坂口翼!
あ、ハル、久しぶり!あと…?」

「あっ、堅山です! 堅山春詩です!」

「仲川玲奈です♪」

「あ、こいつは名波晴! よろしくしてやってな。w」

「…ハル…?」

「あ、そっか、春ちゃんと晴、同じ名前だ!(笑)」

晴くんは、あたしをちらっと見て、何も言わずに にこっと笑い、
会釈をし、その場から、去った。

「ごめんな、晴、ちょっとあって」

「そうですか…大丈夫ですよ!」

「ありがとう、春ちゃん★」

「あ、ハル、玲奈、春詩、帰らなくて平気?もう6時半だよ、ほら」

穂乃香が携帯の時計を見せた。

「あっ、うち、帰んなきゃ! 穂乃香どうすんの?」

「あっ、私は大丈夫! 侑くんと帰るから♪」


そして、あたしたちは解散した。

「じゃあ、またねーっ」


晴くんって何があったんだろ。
すごくきれいだったな…
同じ名前だし…
笑顔にすごくドキドキした…

彼は、何なんだろう…

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