水に映る月
その夜、あたしは、おばあちゃんの家に逃げた。
カレシにフられたママは、仕事を休んで家にいたし、一緒にいると息が詰まりそうだったから。
たまたま、高校三年生になった従兄も遊びに来ていて‥、
スゴく久しぶりに会ったからか、大人になっているからか、子供の頃の意地悪が嘘みたいに、優しく接してくれた。
パティシエって言うのかな‥。
その道に進むことが夢だと教えてくれた従兄と、一緒にアップルパイを焼いて、おばあちゃんと三人で食べた。
ママに殴られて、右のホッペは腫れていたけど‥。
楽しく過ごせた夜だったのに‥。