水に映る月
シンと知り合って、一年が経った頃。
借金を返せない慧に腹を立てたシンは、慧の実家に取り立てに行った。
そして、たまたま一時退院していた病弱な母親に、金を返せと凄んだ。
母親から連絡を受け、慧は、親を巻き込まないで欲しいと、シンに頼んだ。
「ケイ、お前モテるやろ。オンナ連れて来いよ。したら、借金チャラにしたるわ。」
女の子一人につき、十万円をチャラにする。
シンは条件を出した。
追い詰められると人は、正常な判断を欠くものなのかもしれない。
シンの言葉が引き金になって、慧は悪いと分かっていながら、彼らに、ナンパした女の子を引き渡すようになった。