ETERNAL CHILDREN ~永遠の子供達~
「あなたがいれば、博士はきっと大丈夫よ」
無邪気なマナを、フジオミは心底羨ましいと思った。
彼女は幸せになれる。その幸せを邪魔することはできない。
だが、シイナはどうなる。彼女の幸せは、マナにかかっている。
マナがいなければ、シイナの幸せはありえないのだ。
(だが、マナが永遠に、彼女のもとから去ったら――?)
そうして、もしも、シイナが全てをあきらめてくれたら、もしかしたら、彼女は自分を振り返ってくれるだろうか。
浅ましいと思いながらも、都合のいい夢を見る。
その時。
「!?」
太陽とは違う一瞬の光が視界を掠めて消えた。
聞いたことのない音が連続して重なった。
続く轟音。
床が揺れた。
フジオミはとっさにマナの腕を掴み、引き寄せた。
「これは何!?」
マナは揺れる床で必死にフジオミの腕にしがみつき、バランスを保とうと努力した。
「銃声だ。爆発音もした。シイナが、ここを見つけたんだ!!」
心臓が、痛い。
いやな感覚だ。
そして、これは気のせいではない。
「ユウ!!」
マナは外へと走りだした。
「マナ、危険だ!!」