素肌の放課後


「顔、ちゃんと上げてみろよ。」


面倒くさい。

構わないで欲しい。

ため息を吐きながらそれでも、言われるままに顔をあげた私の顔をマジマジと見つめる。


「な、なんですか…?」

そう聞いた瞬間。10歳も年上の先生が

あまりにも可愛く笑った。


「お前、すっぴんのほうが可愛いじゃん」

そう言うなり、私の頭を軽く撫でて「じゃあ気をつけて」と先生は廊下の向こうに歩いて行った。


私は時間が止まったように

先生の背中が見えなくなるまで、その場に立ちすくんでいた。


だって

本当に驚いたんだよ。

先生が…

10歳も年上の男の人が

子供みたいに、あんなに可愛く笑うなんて…。




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