初恋-運命の恋人-
「あ゙~!学校行ったら絶対怒られるだろ」
「承知の上で来てるんだろ?」
ツーくんが憂鬱そうにしているタクの背中を押しながら学校に入る。
「うわっ!」
いきなり誰かに手を引かれたと思うとカイが私の手を掴んでみんなと反対の道を歩き始めた。
「カイ、どうしたの?」
「このまま素直に教室戻ったって担任に怒鳴られるだけだろ?だったら説教はあいつらに任せる」
あ、そういう事…
何故か納得してしまった私。
私はカイに連れて行かれるがままに屋上へきた。
「綺麗!」
私立の学校だけあって屋上は広い割に綺麗に整備されてあった。
キーンコーンカーンコーン…
お昼休み終了の鐘が鳴る。
今頃4人は怒られている頃だろう。
「あ!屋上庭園だ!」
私は屋上の角にあった庭園へ足を踏み入れた。
「小さい割に結構本格的だ!」
そこには色とりどりの花が綺麗に並べられていた。
「花、好きなのか?」
「うん!」
カイはふーんと言って近くのベンチに腰かけた。