誘拐犯は…神様だったのです!
優しく声をかけてくれて、親切にも部屋まで送ってくれた
明る場所でみても、風になびく髪の毛が太陽に照らされとても綺麗
でも…一つ明らかに違うのは私を見る瞳
前は優しい瞳だったのに、今はまるで違い…別人のよう
息を飲むのも出来ないほどのオーラにトールさんは立ち上がりフウさんに近づく
「オーディン、そんな目で睨むなって。花嫁に空界の歴史を教えるのも仕事だろ?」
肩に手をおき、軽い口調で言うトールさんに対してフウさんは変わらず私を睨み続ける
「紫音様が話さないことを、トールが話す必要はない」
「いや、それはそうだけどよ…もし花嫁に何かがあったらどうするんだよ」
「関係ない。例え、私達の主でも私には人間なんかより紫音様がいればいい」
「おい、オーディン、花嫁が来た時点で主は凜様だろ?紫音様にも言われてるはずだ」
そう言うと、トールさんは私に近づきゴホンと咳払いをする
「あー、確か前に会ったことがあるんだよな?あれが、もう一人の凜様の従者だ」
「………え」
そ、そうなの?もう一人いるとは聞いていたけど…それが、フウさんだったなんて…
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