誘拐犯は…神様だったのです!




「…?」


ん?どうしたんだろう、何か見つけたの?



そうグレンくんの見る先を見つめると、グレンくんは私の方を振り返りパアッと笑顔を向ける


「お兄様だぁ!」


「え?いたの?」


「うん!お兄様ぁ!!」


大声で叫び、勢いよく走っていくグレンくん


あっ…は、早い!

私も急いでグレンくんの後を追うと彼は走りグレンくんと同じ銀色の髪の毛を1つに結ぶ人物に向かって抱き付くと



その人物はグレンくんを高く抱き上げた


「お兄様ぁ!何処に行ってたんだよぉ!探したんだよ!」



こらえていたのが溢れたのか、胸に顔を埋め泣き出すグレンくんの背中を優しく撫でるかれ



良かった、見つかって…そう思い走るのを止めゆっくり歩きながら近付くと



背中を向けていた私の方をゆっくりと振り向いた瞬間だった――…













「……え…」


「……あ」


その姿に、私は思わず近付く脚がピタリと止まり目の前の彼も驚いたように私を見つめる



うそ………なんで、どうして…彼がここに?


だって……そんな……
















「…グレン…"さん"…?」



そう、目の前には私が人間界にいた時からの友人



グレンさんがいたのだ―――……



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