誘拐犯は…神様だったのです!
「なにをしてる?早くしろ」
いや、ま、待ってよ、脱げって…まさか…
「あ…はは、いやだ…紫音さんってば冗談ばかり!」
帰って来て早々にそんな冗談は笑えないよ
「冗談?会場で私のものにすると言ったじゃないか」
「……へ?」
あ……確かに、言われたけど…それってこうゆう意味だったの!?
「………う」
まさか、まさか、いや、そんな分けないでしょう
だって、紫音さんはそんなことはしなくていいって言って約束してくれたんだし…
「あ、えーと…と、取り敢えず、落ち着いてお茶でも飲みませんか?」
"あはは"と無理矢理に笑顔をつくりながら言うと紫音さんは髪の毛をかきあげ私に近づく
「……っ」
肩に手をおき、ゴツンと額がぶつかり至近距離で視線がからむ
「…紫音さんっ」
「無理だから」
「え?」
「落ち着いてなんて、いられない」
「……?」
ドサッと身体を押されそのままベッドに押し倒されると、紫音さんの手が両耳の横におかれ私を見下げる
「…あっ」
し、紫音さん…っ
思わぬ距離や格好、そして彼の綺麗な髪の毛が身体にかかりカァと顔が赤くなってしまい
無意識に顔を反らすと、ガザッと衣擦れの音が響く
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