誘拐犯は…神様だったのです!
私のお母さんと、おばあちゃんに血の繋がりがない?
「そんなわけっ」
「ないんだ。凜の母親は生まれてまもなくアン様の養女になった」
「………うそ」
「嘘じゃない…アン様は、人間を嫌う神達に人間を理解して欲しく…人間界に住み養女を迎えた」
「…………っ」
「凜の母親を…人間と私たちの架け橋にしたく…なにもかもを捨てた」
身体を離し、ゴツンと額をぶつけ、少しだけ頬を伝う涙をぬぐい
また、ギュウと私を優しく抱き締める
「………っ」
「人間を恨む神がいることは、知っているな?」
「…はい」
「アン様は、誰よりもそのことに胸を痛めた。人間の良さを理解し、憎しみと言う感情を持って欲しくなく、沢山の神に呼び掛けていた」
「……………」
「そして、期待通り…凜の母親は優しい人間に育った。アン様は喜んだ。だから、ある程度の年齢になったら神の存在をあかそう…と…していた矢先…」
「………」
「私は…人間に襲われ…翼を失った…」
「…………あ」
私を抱き締める、紫音さんの腕が僅かに震える
「そのせいで、人間を恨む神は増え…アン様は…全てを断念したんだ」
「…………っ」
「アン様は、私を攻めようとはしなかった。"紫音の命が助かって良かった"と」
「…………」
「だが…私は、逆に自分を攻めた。アン様の夢を奪ったのだからな」
震える手を背中に回し、少しずつ声も震えてくる紫音さん
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