誘拐犯は…神様だったのです!
うっ……あ…もう…っ
紫音さん…なんか、甘いよ…しかも今の…やきもちやいてるし…
う、嬉しいんだけど…なんか…胸がいっぱいで、どうかなりそう
「ほら、そろそろ寝よう」
「………」
「明日から、また忙しくなる…」
「………はい」
私の頭に顎をのせ、私は彼の胸に抱かれ…
暖かい温もりに包まれる
まるで、私の全身を奪われてるような気分
「あの、紫音さん?」
「……寝ろ」
「ね、寝ますよ…でも、これだけ言わせてください」
「…………」
「私…紫音さんに誘拐された日、紫音さんに初めてのキスを奪われました」
「…………」
「私の居場所も奪われ、ネックレスも近いうちに奪われる」
「……」
「それに、男の人におんぶされたり、抱きしめられたり、夜に一生の部屋で過ごすのも、全部初めてで奪われました」
「…この期に及んで…嫌みか?」
「ち、違います!いいから、聞いてください」
「……………」
「それで…それで…恥ずかしいですけど、夜会の夜にも…奪われました」
「…………」
「そして、私の気持ちも……全部」
全部、ぜーんぶ…私は紫音さんに奪われた
色々な初めてと、沢山の感情
その全てを神様である紫音さんに奪われたよ
そして…思いが通じ嬉しかったけど、拒否されて
何もかも奪われたことが悲しかった
辛くて、辛くて…辛くて
返して…なんて、思ったかもしれない
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