誘拐犯は…神様だったのです!






それは、私が年長になるころの話しで…胸がとても痛くて…私はおばあちゃんの膝の上で…ただ、ずっと泣き続けた



それから、数ヶ月…私は母親に幸せになって欲しくて…二人で生活することを提案した


わたしは、おばあちゃんがいるから大丈夫だって


無理矢理笑顔を作っていえば母親は泣きながら"ありがとう"と、囁き…


暫くして、私はおばあちゃんとこの家を出た












おばあちゃんはなんでもしてくれた


授業参観に学校行事、自転車の乗りかたや悪いことや良いこと


沢山教えてくれた。だから、母親がいなくて寂しいこともあったけど


私は、少なからず不幸ではなかった。





そんな生活が続き、私が高校を卒業して、数ヶ月後…おばあちゃんはこの世を去った―…
















「今日も寒いね、おばあちゃん」


だから、私はこの部屋に独り暮らし


最初は寂しかったけど、今は少しだけなれた

こうして写真に向かって話しかけるのは私の日課でもある


それに、寂しくない理由はこのアクセサリーにもある


おばあちゃんが大切にしていて、いつも肌身離さず身に付けていた物



これは、おばあちゃんと暮らし始めた頃


泣き続ける私にはくれた物。



『これは、神様の鍵よ』


そう言いおばあちゃんは鍵を私にくれた


神様の大切な鍵で、それを持っている神無は神様から守られる…と






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