恋と上司の甘い相関関係
『誰か』という部分に力が込められているような気がした。


口をつぐんで何の言葉も発さず俯いている結城さんに、部長は鋭い視線を向けたまま口元に冷淡な笑みを浮かべて言い放つ。



「俺が何を言いたいか…分かるよな?結城」



核心を突かないまでも、部長の言動は彼女を追い詰めるには十分だった。



つまり、今までのことから推測すると──…


あたしのサインをしたのは結城さんで、見付からないよう納品書は処分してサンプルもどこかに隠していた。


そして、さも社長に取り寄せてもらったかのように、その隠しておいたサンプルを持ってきた…


…ってとこだろうか。


< 155 / 371 >

この作品をシェア

pagetop