恋と上司の甘い相関関係
「そうしたら、社長は『サンプルとは何のことだ?』と言っていたよ」


「──っ!!」



その言葉に、あたしも結城さんも一瞬息を呑んだ。



「おかしいと思ってたんだ…
どこを探したって相川がサインした納品書は出てこないし。

細かい物ならまだしも、種類も量もあるサンプルをどこへやったか分からないなんて不自然過ぎる」



結城さんの顔はみるみるうちに青ざめ、脅えたような表情に変わっていく。


一方の部長は足を組んでゆったり椅子に座り、優雅に紅茶を口に運びつつこう言った。



「だから相川を陥れようとしている人間がいるんじゃないか、ってことは容易に想像がついた。
社員の中の“誰か”がね」



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