恋と上司の甘い相関関係
鬼と化した貴公子にメッタメタに怒られる自分を想像して顔を歪めていると、お湯が沸く音が聞こえてきた。



「…変なコト考えてないで早く食~べよ!」


鬼の残像を消し去るように勢い良く立ち上がり、さっさとカップラにお湯を注ぐ。



とりあえず女子力をアップさせるためにも、また明日から頑張るしかないよね!


そう気合いを入れて、一人両手を合わせて「いただきます」をするのだった。




こんな干物オンナの生活が、一変する時がすぐそこに迫っているなんて──


この時は微塵も思わずに。






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