恋と上司の甘い相関関係
こちらを向いた彼は、驚いたように一瞬目を丸くする。



「雅……」


「お、お疲れ様です。拓海さん…!」



約二日会わなかっただけなのに、すごく久々に会った気分。

やっぱり拓海さんがいない会社は張り合いがないってことかな…。



「何しに来たんだよ?こんな時間に…」


「拓海さんこそ…」


「俺は二日分の仕事を少しやりに来ただけだ」



明日は土曜日で休み。

だから今日のうちにやっておきたかったってことか。


ふんふんと頷きながらそろりと近付くあたしに、トントンと資料を整理しながら拓海さんが一言。



「その様子だと俺と結城とのことはだいたい聞いたんだろ?」



──え"っ!?


< 344 / 371 >

この作品をシェア

pagetop