恋と上司の甘い相関関係
「なんで分かるん……ッ!!」


「やっぱりそうか」



バッと口に手を当てるあたしと、ニヤリと口角を上げる拓海さん。


…引っかけだったのかー!

ごめんなさい、専務!!



「お前がここに来た時点で気付くよ。まぁどうせ話すつもりだったからいいけど」



拓海さんは席を立つと、あたしの傍にゆっくりと近付いてくる。


大きくなる胸の鼓動が聞こえてしまいそうなくらいの距離まで。



「…失望した?」


「えっ……?」


「簡単に婚約したり、破棄したいって言ったりしてさ」



自嘲気味にフッと笑う拓海さんは、なんだか少し弱気に見える。



「それで結城を追い詰めて…、本当に愚かだよな」


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